LocoSoul Records インタビュー企画 「DJ O-PARTS」

今回はLOCOSOUL初のインタビュー企画。
以前にはされる機会こそあったものの、
自分たちでもなにかやってみたい、そんなところから今回は、

 

渋谷・中目黒など、都内を中心に新旧・ジャンルを越えて様々な現場に出演し
今年の2月15日にリリースしたNEW MIX「VAGUE」も好評な
DJのO-PARTS(オーパーツ)さんへのインタビュー取材を敢行しました。

 

 

場所は
「Spice and music」「Spice of Life」をコンセプトに
世界中から集められた数十種類のジンと、
カレーをメインにスパイスをテーマにした世界各地の料理を提供している、
Forresterさんにて美味しいご飯やドリンクを楽しみながら、
気付けば3時間近く、非常に興味深い話から、面白い裏話などをお聞きすることができました。

 

 

それでは、早速、、、

 

 

 

LocoSoul Records 秋葉(以下/秋):

まず聞きたかったんですけど、実に10年ぶりのMIXですね、

かなりスパンが空いた中で、なぜ今回リリースをしようと思ったんですか?

 

O-PARTS (以下/O):

うーん、、(ここ10年間くらいDJをやってきて)ふと気付いたら何も(自分のやってきたことが)「形」として残ってないなぁと、ふと思ったのがきっかけですね。

 

秋:クラブDJ=現場だけじゃあってところですか?

 

O:そんな感じです。一昨年が、(今までのキャリアの中で)一番現場でDJをやったんじゃないかと。

年間50近く。それを一通り乗り切った時、ありがたいことだし、勿論達成感はあったんだけど、同時にそんなことを思った訳です。

 

秋:一昨年といえば、新山下時代のロコソウルでも5th SUNDAYというインストアイベントでもDJして頂いてましたもんね。

 

O:そうですね。その頃から、自分のキャリアや年齢を考えると、そろそろ形に残せることをやり出した方がいいのかなと、そういう経緯ですね。

 

 

 

 

私は「90’sを通った30~40代の方にも今時のサウンドの格好良さに触れて欲しい」と考え、クラシックでも敢えてオリジナル音源は使用せず、今時にアレンジされたREMIX音源を中心に構成しました

-このCDをきっかけに現行ヒップホップのルーツであるクラシックスに興味を持ってもらえたらなと。

 

 

IMG_1316

 

 

秋:では、10年前(MIXを出した時)はまた違った理由だったり?

 

O:いやー、もうただただモテたかっただけですよ。選曲なんかエロエロなR&Bだったし。

 

一同:(笑)

 

秋:(話は少し逸れましたが、)
何かこういうものを作品にしたいとか、それとも何か形に残るものを作りたいか、どちらかと言えばきっかけは後者ってことですよね?

 

 

O : そう。で、何をやろうかなと思った時、トラックを作ることも考えたのですが、長い間DJとしてキャリアを積んできたので、その集大成として「やっぱりMIXを作ろう!」ということに。

自分なりのマーケティング戦略を立てつつ、自分のやりたいことを盛り込んだのが今回のMIXになります。

マーケティングとか言っちゃって普段の仕事の癖ですね。(笑)

 

 

秋:このMIXはクラシックな選曲ながら、音色はトラップっぽい今時なものにアレンジされていて、

言うなれば「過去と現在の融合」ですよね。

音的には新譜の部類になると思うんですが、巷に出ている新譜MIXとは全然感覚も違うし、目新しさを感じます。

何度も聞き込んでいますが、いまだにそう感じるほどです。

 

 

O:ありがとうございます!!

トラックリストから受ける印象と実際のサウンドは全然違うものになっていると思います。

敢えてそれを狙いました(何故そうしたかは後述にて)。正直売りにくいでしょ?(笑)

 

 

秋:いえ、まったくそんなことないですよ!!
むしろ他との違いが明確で、内容も面白いですから。
そういえばMIX作品は前出の5th SUNDAYの面々、(DJの)ARATAさんとか、KoCくん、ROUTEの作品と、それぞれ色々なスタイルでMIXを出してますよね。5thのメンバーと共演する機会は多いんでしょうか?
O:90’sヒップホップの影響を受けている、という根幹は一緒ですが、いい意味で皆方向性が違うので、一緒の現場になることは意外に少ないですね。プライベートではよく飲みに行きますし、仲はいいですが。

DJは往々にして自分のスタイルや趣向とマッチするイベントに出るもので、自分もそうなる気持ちはよくわかります。ですが、それに慣れてしまうと、DJとしての視野?世界?が狭くなってしまうと思うんです。

だからTRAPやBASSMUSICといった現行のトレンドもチェックするし、その辺りに特化したイベント(TRAP SOUL @渋谷VISIONなど)にも出演してきた。それによって新たな発見をすることが多いんですよ、「TRAPでもこんなにカッコいい曲があるんだ!!」みたいな。StarRoさんのプレイとか毎回楽しみで、かなり影響を受けましたね。

今ではTRAPもBASSMUSICも大好きです。この経験が今回のMIXの着想に繋がっていると思います。

 

 

秋:トラックリストの印象と実際のサウンドを敢えてずらしたのも、その辺りが関係している?

 

O:そうですね。MIXCDの購買層って30〜40代がメインだと思うんですが、それもあって、90’s寄りなBOOM BAP、SOUL/FUNK/JAZZのネタもの、和モノのMIXが多い印象があって。

作り手の多くもそのあたりが好きだし、そういう意味では需要と供給が合致していていいと思うんだけど、自分はそれをしたくなかった。

語弊を恐れず言えば、「ありきたりな作品」は作りたくなかった。

 

 

秋:なるほど。定番も好きだし、前述のMIXをよく聞くことが多いです。ただ、作品としてはもちろん素晴らしいんだけど、やっぱ「この曲何だろう?」とか「あー、こういうMIXするんだ!」っていうような、新たな発見があったり、コンセプトとしての目新しさが欲しいと思うときもあります。

 

O:私は「90’sを通った30~40代の方にも今時のサウンドの格好良さに触れて欲しい」と考え、クラシックでも敢えてオリジナル音源は使用せず、今時にアレンジされたREMIX音源を中心に構成しました。「MIX CDに馴染みのない若い世代にもリーチしたい」というもう1つの狙いもあります。

このCDをきっかけに現行ヒップホップのルーツであるクラシックスに興味を持ってもらえたらなと。

DLコードを付けたのも、若いヘッズが少しでも手を出しやすいように、という狙いからです。

「二兎を追うものは一兎をも得ず」と言いますが、そのリスクよりも、何か「実験的」なことがしたかった。自分の天邪鬼(あまのじゃく)な部分が出てますね。(笑)

秋:あー天邪鬼感、すごくわかります!!(笑)

確かに5thのメンバーの中でも、初めましてはのO-PARTSさんが一番やりづらかったです。怖そうだったし、見た目と全然違う選曲するし。(笑)

 

 

O:おいおい。(笑)

まぁそれは私の個性でもあるし、(MIXは)あえて天邪鬼感は出そうかなと。

 

 

秋:ですよね。自分は最初トラックリストをあまり気にせず聞いたんですが、確かに視覚的(ジャケット)印象と、聴覚(MIX)印象とのギャップの大きさに、良い意味で驚かされました。

(ジャケットを眺めながら)今思うとこれとこれ、音を聞いてない状態だったら、どうやって繋ぐんだろう的な部分もあったりで面白いですね。Let’s DanceからNext Episodeかよ!?みたいな(笑)

 

 

O:「ギャップ」も1つのキーワードかもですね。ジャケットデザインも所謂BLACK MUSIC系のそれとは違う、むしろHOUSE MIXのジャケみたいでしょ?

 

 

秋:一見MIX作品っぽくないジャケだと思いました。ただメッセージ性はとても強いですよね。収録曲アーティストのコラージュとか、細部までこだわっているし。

 

 

O:今回はShowta Kakiuchiさんにデザインをお願いしました。
中目黒のクラブsolfaでたまたま展示されている作品を見て、一気にジャケットのイメージが膨らんで。

店長に連絡先聞いて即オファーをしました。お互い自己主張が強くて、制作過程では結構ぶつかりました。

 

 

秋:そうなんですね。(笑)

 

 

O:ただ、その甲斐あって最終的に非常にいいものが出来たと思っています。

彼は元々ハウスやテクノ系イベントのフライヤを多く手掛けていたので、いい意味でブラックっぽいジャケにならなかった。狙い通りです。

皆さんには今後の彼の作品にも是非注目してもいらいたいですね。

 

 

秋:今回のMIXを「新感覚トリビュートMIX」と謳ってますが、何故トリビュートMIXにしようと思ったのでしょうか?

 

 

O:MIXを作ろうと思った時期に、著名な音楽アーティストが次々に亡くなられて。PRINCE、DAVID BOWIE、HIP HOP界ではATCQのPHIFEだったり。

 

 

秋:MOBB DEEPのPRODIGYもそうですね。

 

 

O:だから割と早い段階で「トリビュートMIXにしよう」という方向性は決まりました。私のMOBB DEEP好きを知る周りの友人からは、MOBB DEEPやPRODIGY関連の楽曲が入ってないことに大変驚いてたんですが、PRODIGYが死んだ時期にはもうMIXの大半が出来上がっていたので、組み込むことが出来なかった。。。

 

 

秋:売り物ではないですけど、自分も横浜でGNZ(グーニーズ)っていうイベントのノベルティMIXを作ったことがあって、「春とか夏の昼間に部屋というよりは外でゆっくり聞きたいSlowなMix」というテーマで。今思えばなんか長いなーって思いましたが、
やっぱりテーマが決まってると制作はスムーズに進みますよね。自分で作りましたが今でも個人的にお気に入りです。(笑)
O-PARTSさんの今作は明確なテーマがありますが、「ジャンルレス」というのも1つのテーマになっていると思うのですが、如何でしょう?

 

 

O:現場でもジャンルを跨ぐスタイルでやっているので、それを今回のMIXでも体現しました。デジタル化が進んで今や誰でも気軽にDJが出来るようになりましたが、逆に言うと、PCDJは「アナログDJより綺麗に繋げて当たり前」という目で見られる。

今後、アナログDJの希少性がどんどん高まってくる中、PCDJは「アナログDJでは出来ない何か」、プラスアルファ(差別化)を追い求めなくてはいけないと思うんです。

バトルの世界で必須になりつつあるトーンプレイとか。

 

 

秋:「ジャンルレス」はその1つの方策だと?

 

 

O:そうですね。物理的にPCDJの方が圧倒的に多い曲数を持ち込めますし、

PITCH ‘N TIME(SERATO DJ PROの機能拡張パックに入っているピッチ補正機能)など、DVSの進化で色々な曲を違和感なくかけられるようになったので、

ジャンルに固執するのは勿体ないなと。

 

 

秋:確かにかなり構成が斬新だし、今回のようなMIXCDってあまりないですよね。複数のジャンルを瞬時に跨ぐパートもありますし。

 

 

O:短い時間の中で複数のジャンルを往来出来るのはPCDJならではと思っています。

音楽界全体の傾向として「ジャンルレス化」が進んでいるように思います。

実際、今年マイアミで行われたULTRA(世界最大級のEDMフェス)で一番かかった曲はDRAKEのGOD’S PLANだったみたいよ。

 

 

秋:そうなんですか!?それは驚きです。ジャンルレス化はデジタル進化の恩恵、と言えるかもしれませんね。

 

 

O:このMIXを通じて「ジャンルレス」の流れを体感してほしいと思っています。

 

 

秋:そうですね。うちでも結構反応が面白いし、この前のリリースパーティも好評でしたしね。

 

 

O:DAWソフトもかなり進化しているので、今後それをうまく組み合わせながら、例えばアカペラを抽出して即興でブレンドやREMIXを作ってみたり、そんなことをしていきたいです。

 

 

秋:ということは、次回作とかも考えてるんですか?

 

 

O:オファーがあれば考えますけど。(笑) 

  

                                         

秋:またぜひお願いしますよ!!

 

 

O:これまでのDJ活動の集大成として作ったMIXなので、今後はトラック作りに力を入れたいと考えています。

hydeout出身のSeietsu君と進めているプロジェクトもあって、なるべく早い時期に披露出来たらと思っています。

 

 

秋:楽しみにしてます!!ありがとうございました!!

 

 

IMG_1310

 

 

編集後記

インタビュー企画を始めるにあたり、
今回は初のインタビュー企画ということもあり、ものも揃わない中、快くインタビューを受けてくださったO-PARTS氏に感謝でした。

また今回急遽(ほぼ事前アポなし)の中、快くインタビュー場所を提供してくださった中目黒Forresterさんにも感謝です!
4種のカレーが一押しメニューなのですが、辛いもの好きな自分としては、ビーフカレーが好みで、O-PARTS氏もオススメの辛すぎないキーマとの相性が絶妙でした。カレーを待つ間には、ジャークチキンと、ドラフトビールまたは世界中からコレクトしたジンをソーダやトニックで。
中目黒の賑やかさからも少し離れ、知る人ぞ知る的な立地に穏やかなライティングと清潔感のある店内はゆっくりデートで、なんてのもバッチリかなと。
テーブル席もそれぞれ特徴のあるインテリアがあり、またカウンターも居心地がよく、隣同士とも適度な距離感が保たれているので、お一人様でも◎
(撮影当日は、お一人様同士が気さくに会話するような光景もあり、なんだか楽しそうでした。)
大きなガラス壁は開放感があり、そこから見える駒沢通りは、夜の賑やかさから、深くなるにつれ静けさを感じさせ、東京・中目黒の時間の流れを感じることができます。

カレー屋さんというより、カジュアルな感じで使えるダイニングバー、料理のクオリティは1つ1つが丁寧に仕込まれている本格派。ドリンクもジン・ビールだけでなく、豊富な品揃え。マスターの小山さんの落ち着きがありつつも、気さくなお人柄も相まって、
中目黒に行った時にはふらっと立ち寄りたくなる、そんなお店です。
皆様も是非。
FORRESTER Spice&Music
〒153-0061東京都目黒区中目黒1-4-21エグゼクティブ代官山201
http://forrester.jp/

 

 

最後に、
インタビューの音声を聞き込むと自分のインタビュアーとしての話し方、声などまだまだ拙いなーと思う反面、
それをイヤホンを通して聞くことで、自分を客観的に見たり、新たに自分を発見するする良い機会だなと思いました。

 

改善点も多い中今後もこういったインタビュー企画を不定期でも続けていけたらなと思います。

拙い文章にもかかわらず、最後まで読んできたいただき、ありがとうございました。

LocoSoul Records

秋葉akaバチョフ

 

 

O-PARTS  New Mix  「VAGUE」

http://locosoul.net/?pid=127794775

127794775

 

 

 

 

 

インタビュー企画、今回は小さいので〆でした。(笑)

IMG_1311

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA